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初等整数論講義 定理6.2

 投稿者:かたつむり  投稿日:2018年 6月21日(木)17時24分27秒
編集済
  2ヶ月前(4月24日)に『初等整数論講義』[定理6.2]に関する投稿(質問)があったことに気づきました.
同書の「附録」の章は私には難しく,とても「読みました」と言える状態ではありませんが,次の疑問

> ① P353の真ん中あたりの行 例を述べている部分
> 例えば、K(√15)においてd=60,t=3,いま2=L1^2,3=L2^2,5=L3^2とすれば、
>   ε=4+√15,1+ε=5+√15=L1L3
> とありますが、最後の5+√15がなぜL1L3となるのかわかりません。

> ②P354真ん中あたり
> 次にN(ε)=1ならば、η=ε^n={(1+ε)/(1+ε´)}^nから
   α/(1+ε)^n=α´/(1+ε´)^n=r, α=r(1+ε)^n
> とありますが、P353の下から4行目に α´=ηαとしている式に代入して計算すると
>  α/(1+ε´)^n=α´/(1+ε)^n=r  となり α=r(1+ε´)^n
> これは、誤植なのでしょうか? それとも、私の間違いですか?

には答えられそうです.既に解決済みかもしれませんが,少しばかり記します.
① について,私は3通りの方法で確認しました.
(著者が説明を省いているのは,同章の読者には「自明」のことと見なしたからでしょう.)

1) (1+ε)=(5+√(15)) は原始的な両面イデアルなので,素な両面イデアル L_{1}, L_{2}, L_{3}
  の積で表される.ノルムを考えれば L_{1}L_{3} しかない.

2) (1+ε)=(5+√(15)) は両面イデアルなので,
  (5+√(15))^2=(5+√(15))(5-√(15))=(10)=(2)(5)=(L_{1})^2 (L_{3})^2
となる.素イデアル分解の一意性により (5+√(15))=L_{1}L_{3} である.

3) L_{1}=[2,1+√(15)], L_{3}=[5,√(15)] であるから,
   L_{1}L_{3}=(10,2√(15),5+5√(15),15+√(15))=(10,-30,-70,15+√(15))
             =(10,15+√(15))=((15+√(15))(15-√(15)),15+√(15))
             =(15+√(15)).

② については「誤植」です(そうだと思います)が,その1行だけ修正すれば
  (1+ε')=(1+ε)  ←単項イデアルの相等
なので,次行の (α)=r(1+ε)^n  はそのまま成り立ちます.

【追記】
① に関し,Q(√(15)) の狭義イデアル類群は Klein の4元群になります.
一方,[定理6.2]の直後の[注意]に記されている Q(√(34)) は,Q(√(15)) と同じく
基本単数のノルムが1の実2次体で,狭義における類数は4ですが,
その狭義イデアル類群は4次の巡回群です.
その他,基本単数のノルムが-1の実2次体,虚2次体についても,適切な実例を
定理の証明に即して詳しく調べることが大切だと思います.

 

初等整数論講義(高木)

 投稿者:  投稿日:2018年 6月15日(金)09時24分26秒
編集済
  南海先生、ありがとうございます。焦ることなく
初等整数論講義を読み終えるように努力します。

それ以後は、アドバイスに従い、数論1を基本にして読みます。
解析関数(田村)についても、ありがとうございました。

 

(無題)

 投稿者:南海  投稿日:2018年 6月15日(金)08時12分29秒
  そうですね.いまは『数論I』を基本にして読むのがいいかも知れません.
複素函数論は,こちらも解析関数(裳華房)田村二郎を参考にしています.
わからないとき見るようにすればと思います.
 

初等整数論講義(高木)

 投稿者:  投稿日:2018年 6月14日(木)16時50分55秒
編集済
  南海先生、追加の情報ありがとうございました。
早速 Amazonで 解析的整数論(末綱)と類体論へ至る道を
注文しました。

初等整数論講義が読めたならば(わからないところはあり不完全ではあるが)、次に読むのは
代数的整数論(高木)か、あるいは数論1(加藤和也)のどちらが良いでしょうか。

あるいは、もっと別のものを読めばよいかアドバイスをお願いします。

さらに、解析的な整数を勉強していくためには、どの程度の解析的な知識を
持って臨んだらいいでしょうか。

例えば、解析入門1(東京大学出版)はある程度理解でき、複素関数では
解析関数(裳華房)田村二郎も理解できるぐらいの基礎知識が必要なのでしょうか

よろしくお願いします。
 

(無題)

 投稿者:南海  投稿日:2018年 6月14日(木)15時40分49秒
  1点追加です.
『解析的整数論』 (末綱恕一 1950年) は古典的教科書で,1章:リーマンのζ函数,2章:ヘッケのL函数,3章:ディリクレのL函数,4章アルチンのL函数 なのでL函数の教科書です.中古本が手に入るので,手元においてみてください.
 

初等整数論講義(高木)

 投稿者:  投稿日:2018年 6月14日(木)11時29分9秒
編集済
  南海先生、ありがとうございます。
『類体論へ至る道』を本屋で見てみます。
『ベルヌーイ数とゼータ関数』も見てみます。
貴重な情報をありがとうございます。

『数論1』については持っていますので、見てみます。
高木先生の本は、最初はわかるのですが、2次体の整数、さらに、付録になると
ボクシングでいえば、ハードパンチャーと試合をしているような感じになります。

まあ、私のわからないことが積り、積り、それが後半では利用するものですから
理解不十分になるのは、当たり前のことといえば当然です。あと、数ページ
で何とかゴールですので頑張りたいと思います。
 

L関数

 投稿者:南海  投稿日:2018年 6月14日(木)08時19分54秒
編集済
  本棚にあるものを記してみます.
分かりやすい解説は,足立恒雄さんの『類体論へ至る道』(日本評論社)がいい本です.L関数は最後の方に出てきます.
『初等整数論講義』に続く教科書は同じ高木貞治の『代数的整数論』です.現在では岩波書店の『数論I』がしっかりした教科書です.これはかつて読者会で読みました.
少し切り口が違いますが,『ベルヌーイ数とゼータ関数』(牧野書店)もL関数について書かれています.
 

初等整数論講義(高木)

 投稿者:  投稿日:2018年 6月13日(水)11時50分19秒
編集済
  わからないところも多々ありながら、後半の付録を読んでいるのですが
P385 §59 算術級数中の素数 に出てくるL関数があまり理解ができません。
この部分をもう少し、やさしく書いている書物があれば紹介してください。

 

Re: 2018 東大5番

 投稿者:南海  投稿日:2018年 6月 6日(水)21時36分38秒
  ご指摘ありがとうございます。
入試問題ですので,背景ぬきに一般的に解きましたが,確かにカージオイドの一次変換です。
解答にこの解説を加えさせてもらいます。
 

2018 東大5番

 投稿者:かたつむり  投稿日:2018年 6月 6日(水)09時14分25秒
編集済
  こちらの解答を拝見しました.

u を求めるに当たっては「線対称移動を共役と関連づける一般的な方法」を第一にするべきでしょうが,
次のように考えると直ちに結論が得られます.

接線に関して C と対称な円を C' とし,その中心を O' とすると,
   Vec{OQ}=Vec{OO'}+Vec{O'Q}.  ・・・(*)
Vec{O'Q} は Vec{PO} を arg{z} だけ回転して得られるので,
(*) を複素数で表せば次のようになる:
  u=2z-z^{2}.

これから,Q(u) の軌跡が「外サイクロイド」の一種であることが分かります.
これが「カージオイド」であることは有名な話題です.実際
 z=cosθ+i sinθ
とおけば,
 u=(2cosθ-cos 2θ)+i(2sinθ-sin 2θ)
   =1+2(1-cosθ)(cosθ+i sinθ)
と表されます.この表現を用いれば,入試問題の
「|w+overline{w}-1|/|w| を求めよ」
という「唐突かつ強引な誘導」に乗らずに
 w=1/(1-u)=-1/(2(1-cosθ))(cos(-θ)+isin(-θ))
   =1/(2(1-cosθ))(cos(π-θ)+isin(π-θ))
    (t=π-θ とおく)
  =1/(2(1+cos t))(cos t+i sin t)
   ((2) の π/3≦θ≦5π/3 のときは -2π/3≦t≦2π/3)
が得られ,R(w) の軌跡の極方程式
 r=1/(2(1+cos t))
が導かれます.これから (2)の問に答えられます.
以上のように,この問題の背景には,
「カージオイドの特異点を無限遠点に移す1次分数変換によって,カージオイドは放物線に移される」
があると思います.
 

双曲線上の格子点

 投稿者:石井  投稿日:2018年 6月 5日(火)19時07分0秒
  >Re:2元2次不定方程式  投稿者:南海 投稿日:2018年 6月 2日(土)22時07分14秒
>  ありがとうございます。
>双曲線上の格子点なので,実2次体の単数に関係するのですね。

>2元2次不定方程式  投稿者:かたつむり  投稿日:2018年 6月 2日(土)10時39分19秒    編集済
>  2元2次不定方程式
> 9x^2+44xy-12x-24y^2+4y+4=0 ・・・(1)
>の整数解を求める問題,解決しました.
-----------------------------------------------
             お二方 有難う御座います。

               2元2次不定方程式
x^2-20 x y-4 y^2-8 y=0 の整数解を求める問題
     を 双曲線上の格子点ですので
(1) 漸近線達を先ず求め,
(2) それを利用し 格子点達を求める発想を
          お願い致します;
 

2元2次不定方程式-2

 投稿者:かたつむり  投稿日:2018年 6月 4日(月)10時50分50秒
編集済
  5月26日の石井さんの投稿には,もう一つの2元2次不定方程式
 25x^2-74xy-30x-111y^2-74y+9=0 ・・・(1)
が提示されています.これが整数解をもたないことも,
一昨日記したものと同様の方法で証明できます.(より簡単な方法が他にあるかもしれませんが.)
今度は不思議なことに,周期 4 または 1 の周期数列が現れます.

(1) は
  37(28y+10)^2-7(25x-37y-15)^2=3700
と書き換えられるので,(1) に整数解があるとしたら,それは
  37u^2-7v^2=3700 ・・・(2)
の整数解 (u,v) から
 28y+10=u, 25x-37y-15=v を満たす (x,y)
として得られるはずです.(2) の整数解は
  u^2-259w^2=100 ・・・(3)
の整数解 (u,w) から (u,v)=(u,37w) として得られます.
(3) の整数解は,その「特殊解」(u,w)=(10,0), (676,42), (676,-42) と
2次体 Q(sqrt{259}) の基本単数α=847225+52644 sqrt{259} を用いて
(i)   u_{n}+w_{n}sqrt{259}=±10α^n,
(ii)  u_{n}+w_{n}sqrt{259}=±(676+42 sqrt{259})α^n,
(iii) u_{n}+w_{n}sqrt{259}=±(676-42 sqrt{259})α^n
によって定まる (u_{n},w_{n})(nは整数)達です.
これら6グループの (u_{n},w_{n}) について,対応する (x_{n},y_{n}) は(1)の有理数解になります.
その小数部分を調べると周期 4 または 1 の周期性があり,整数解が現れないことが示されます.
証明には
 x_{n+4},y_{n+4} が x_{n},y_{n} の整数係数1次式で表されることと,その係数行列の「性質」
を用います.
 

Re:2元2次不定方程式

 投稿者:南海  投稿日:2018年 6月 2日(土)22時07分14秒
  ありがとうございます。
双曲線上の格子点なので,実2次体の単数に関係するのですね。
 

2元2次不定方程式

 投稿者:かたつむり  投稿日:2018年 6月 2日(土)10時39分19秒
編集済
  2元2次不定方程式
 9x^2+44xy-12x-24y^2+4y+4=0 ・・・(1)
の整数解を求める問題,解決しました.

まず,「2変数2次多項式が1次式の積に因数分解される条件」を調べて,(1)を
  25(14y-3)^2-7(9x+22y-6)^2=15^2 ・・・(2)
と書き換えます.(2)の整数解は
 25u^2-7v^2=15^2 ・・・(3)
の整数解から得られることが期待されます.
(3)の整数解 (u,v) について,v は5の倍数なので,w=v/5 とおき,
 u^2-7w^2=9 ・・・(4)
を考えます.(4) の整数解は,解 (u,w)=(3,0), (4,1), (4,-1) と
 a^2-7b^2=1, 即ち (a+b sqrt{7})(a-b sqrt{7})=1
の解から得られます.2次体 Q(sqrt{7}) の基本単数 8+3 sqrt{7} に着目し,
(i)  u_{n}+w_{n} sqrt{7}=±3(8+3 sqrt{7})^{n} (nは整数)
(ii) u_{n}+w_{n} sqrt{7}=±(4+sqrt{7})(8+3 sqrt{7})^{n} (nは整数)
(iii) u_{n}+w_{n} sqrt{7}=±(4-sqrt{7})(8+3 sqrt{7})^{n} (nは整数)
によって整数の組 (u_{n},w_{n}) を定めると,これが(4)の整数解となり,
 (u_{n},v_{n})=(u_{n},5w_{n})
が(3)の整数解(のすべて)になります.ここまでは,型通りですが,面倒なのは
 14y_{n}-3=u_{n}, 9x_{n}+22y_{n}-6=v_{n}
を満たす x_{n}, y_{n}, 即ち
 x_{n}=(-11/63)u_{n}+(1/9)v_{n}+1/7, y_{n}=(1/14)u_{n}+3/14
が整数となるような n を決定することです.数値計算の結果を観察すると,
(i), (ii), (iii) のうちで(1)の整数解を生成するのは
(ii.1) u_{n}+w_{n} sqrt{7}=(4+sqrt{7})(8+3 sqrt{7})^{n} (nは整数)
だけであることが予想できます.
(ii.1) から定まる x_{n},y_{n} については,
 x_{n},y_{n} が整数 ⇔ n が奇数
が成立します.証明の鍵は x_{n},y_{n} の満たす漸化式
 x_{n+1}=(1/5)(7x_{n}+36y_{n}-8),  y_{n+1}=(1/10)(27x_{n}+146y_{n}-33)
を反復適用して得られる
 「x_{n+6},y_{n+6} が x_{n},y_{n} の整数係数の1次式で表される」
という(驚くべき)事実にあります.これを用いて,
「(ii.1) 以外の5種は (1) の整数解を生成しない」
ことも証明できました.
不思議なことに,(i), (ii), (iii) から定まる (x_{n},y_{n}) の小数部分は
いずれも周期 2 または 6 の周期性を持ちます.

(1) の整数解をいくつか具体的に挙げます:
 (2,4), (-4,1), (476,961), (-1054,196), (120866,244036), (-267748,49729),...
これらは順に,(ii.1)の n=1,-1,3,-3,5,-5 に対応する解です.

※ (1)の2元2次不定方程式を考えるに至った経緯を教えていただけませんか.

【追記】予想通りの形で証明が完了したので,最初の投稿を少し書き改めました.


 

(無題)

 投稿者:石井  投稿日:2018年 5月26日(土)14時35分45秒
  >二元二次不定方程式 9 x^2+44 x y-12 x-24 y^2+4 y+4=0 を解け。
ですが,不定方程式なので,媒介変数で解を表すということになります.
と 助言をいただきましたが 未だ 未解決ですので宜しくお願い致します。

>毎日新聞2018年5月26日 東京朝刊
> 有ったより■無かった証明■難しい 吹田 橋口雅生

25*x^2-74*x*y-30*x-111*y^2-74*y+9=0
  には 整数解が 存在しないか。

存在しないなら ■無いことの 証明■ をしなさい;

有理点∈Q^2-Z^2 が存在することを 証明しなさい;
 

Re:不定方程式

 投稿者:南海  投稿日:2018年 5月17日(木)09時27分31秒
  >二元二次不定方程式 9 x^2+44 x y-12 x-24 y^2+4 y+4=0 を解け。
ですが,不定方程式なので,媒介変数で解を表すということになります.
http://aozoragakuen.sakura.ne.jp/taiwa/taiwaNch03/quadra/node6.html
などをもとに回転すると,
35X^2-20Y^2+20/√5(X+Y)-4=0
まで変形できます.さらに平行移動して,双曲線の標準形にする.
そうするとt+1/t,t-1/t を用いて表せるのではないでしょうか.
 

(無題)

 投稿者:南海  投稿日:2018年 5月16日(水)21時51分36秒
  ご指摘ありがとうございます.確か新聞をスキャンしたので間違いが入りました.
直しておきました.
 

誤植

 投稿者:北山慎之介メール  投稿日:2018年 5月16日(水)10時33分43秒
編集済
  数学対話、基礎分野、量と数、はじめに、において、掛け算順序を話題にする「黒本玄助教」とありますが、正しくは「黒木玄助教」です。はじめに出て来る氏名のみ間違えておりました。後半もう一度出て来るのは合っております。  

Re: 合成関数の微分の証明について

 投稿者:南海  投稿日:2018年 5月15日(火)08時36分12秒
編集済
  はい,そうですね.面白い文献の紹介ありがとうございます.
高校数学とつながるように,また合成関数の微分が直感的につかめるように,書いておきましたが,
難しいところです.
近日中に増訂しておきます.
 

合成関数の微分の証明について

 投稿者:IT  投稿日:2018年 5月15日(火)07時13分58秒
編集済
  有名な問題だったようですね。(下記URLのPDF参照)
笠原こうじ先生の「微分積分学(サイエンス社)」などでは、少し別の手法で分母=0を回避していました。)
http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1317-04.pdf

なお、最初の投稿は少し不正確でした。「x+h(h>0)」は、「x+h(≠0)」です。
 

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